【ムーンショット】スイッチ機能を有する海洋分解性プラスチック(群馬大)
群馬大学の粕谷健一教授らの研究グループが塩分、pH、電位、摩耗、温度、圧力によって海洋分解のスイッチが起動する仕組みを組み込んだ新規な海洋分解性プラスチックの開発を開始する。この開発は内閣府が定めるムーンショット型研究開発制度「生分解のタイミングやスピードをコントロールする海洋生分解性プラスチックの開発」の一環として取り組む。今回は新たな海洋分解性プラスチックの開発に関して詳細な情報を提供します。
目次
詳細情報
概要
群馬大学の粕谷健一教授らの研究グループは化学的、物理的な刺激に応答してスイッチが入る海洋分解性プラスチックの開発に着手する。同開発はムーンショット型研究開発制度「生分解のタイミングやスピードをコントロールする海洋生分解性プラスチックの開発」の一環として取り組む。研究開発期間は最長で10年間。粕谷教授らは海洋分解する環境を想定し、微生物が少なく低温となる深海環境でも分解する完全新規な海洋分解性プラスチックの開発を目指す。
スイッチ機能とは?
スイッチ機能とはある特定の化学的、物理的な刺激を受けた場合にのみ分解がスタートする機能を意味する。新規の生分解性プラスチックを創出したとしても、日常使用しているときに分解しては問題となる。そこで、粕谷教授らの研究グループは深海環境を想定し、塩分、pH、電位、摩耗、温度、圧力を海洋分解のスイッチに採用した。
プロジェクトの展望
群馬大学の粕谷健一教授らの進める新規スイッチ機能を有する海洋分解性プラスチックの開発は内閣府主導のムーンショット型研究開発制度「生分解のタイミングやスピードをコントロールする海洋生分解性プラスチックの開発」の一環として取り組む。ムーンショット型研究開発制度では多額の研究資金が投入されるため、開発速度は飛躍的に加速すると予想される。また、プロジェクトへ東京大学、東京工業大学、理化学研究所等の名だたる研究機関の参画が決定しており、プロジェクトの成功に期待出来る。
現段階で電位と摩耗をスイッチ機能として取り入れる検討について手応えを感じており、早期にスイッチ機能を有する海洋分解性プラスチックの開発を進めるとしている。また、海洋分解性の評価方法が国際的に定まっていないため、海洋分解性に関する評価方法の確立も同時に進める。
技術内容評価
【新規性】
★★★★★
【経済への影響度】
★★☆☆☆
【SDGs貢献度】
★★★★☆
【実現性】
★★☆☆☆
【投資対象度】
☆☆☆☆☆
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外部リンク
群馬大学 粕谷研究室HP
http://greenpolymer.chem-bio.st.gunma-u.ac.jp/
ムーンショット型研究開発制度採択テーマ
https://www.nedo.go.jp/content/100922202.pdf