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【石油化学】シンガポールにプロパン脱水素設備建設へ(住友化学)

 

 住友化学株式会社シンガポール石油化学コンプレックス内にプロパン脱水素(PDH)設備の建設計画を発表した。副生した水素と工場から排出される二酸化炭素からメタノールを製造することで、石油化学コンプレックスの経済性向上と環境負荷低減を同時に達成出来る可能性がある。今回は住友化学社のプロパン脱水素(PDH)プロジェクトについて詳細な情報を提供します。

 

 

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プロパン脱水素(PDH)設備建設候補地

出典:CO2からメタノール 住友化学、シンガポールで生産検討 | 日刊工業新聞 電子版より引用

 

 

 

 

 

目次

 

 

 

 

 

 

PDH設備建設計画の背景

 

 シンガポールでは近年、プロピレンが約30万トン/年 不足している。今後も世界的にシェールガス由来のエタンを分解する動きが増え、プロピレンの増産は少なる見通しだ。そのため、液化石油ガス(LPG)を原料とするPDH設備によりプロピレン不足を解決する狙いがある。

 

 

 

 

 

詳細情報

 

 住友化学社がシンガポール石油化学コンプレックス内にPDH設備を建設する。環境負荷低減と経済成長の両立を図るプロジェクトとして、シンガポール経済開発庁から減税などの支援を受ける。住友化学社はシンガポール内にシンガポール石油化学株式会社、ザ・ポリオレフィン・カンパニー社、住友化学アジア社などのグループ会社があり、石油化学コンプレックスを形成している。不足するプロピレンの製造としては、PDH設備から副生する水素と工場から排出される二酸化炭素からメタノールを製造し、プロピレンに変換することを検討する。プロピレン供給と同時に二酸化炭素排出量の10%削減を目標とする。

 

 

 

 

 

二酸化炭素からメタノールの効率的な合成法確立

 

 住友化学社は島根大学と共同で水素と二酸化炭素から効率的にメタノールを合成する技術開発を平行して実施している。この技術をPDH設備建設プロジェクトに適用し、PDH設備から副生する水素と工場から排出される二酸化炭素から効率的にメタノールを製造可能化検討中である。

 

 

 

 

 

技術内容評価

【新規性】

★★★☆☆

【経済への影響度】

★★★★☆

SDGs貢献度】

★★☆☆☆

【実現性】

★★★☆☆

【投資対象度】

★★★★☆

 

 

 

 

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外部リンク

 

住友化学社 HP

https://www.sumitomo-chem.co.jp/

 

島根大学 HP

https://www.shimane-u.ac.jp/

 

 

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