【環境問題】発電所の二酸化炭素削減へ(トクヤマ)
トクヤマは主力の徳山製造所の環境対応を加速させるため、バイオマス混焼発電所を建設している。新たな二酸化炭素削減目標の達成に向けて具体的なアクションを起こした。
目次
詳細情報
トクヤマは主力工場の徳山製造所に新たにバイオマス混焼発電所を建設している。建設中のバイオマス混焼発電所はバイオマス投入率20%を目指す。バイオマス原料として木質ペレットを使用。
現状の混焼発電では石炭の上にバイオマス材料を添加するのみであるため、混焼率は5%以下と低水準であった。建設中の新規バイオマス混焼発電所は混焼率を向上させるため、木質ペレットを従来のものより微細に粉砕する特殊な粉砕装置(ミルと呼ばれる機械)の導入を行った。また、燃焼時に使用するバーナーもバイオマス原料に特化した専用のバーナーを導入する。上記バイオマス混焼発電所は丸紅社と東京センチュリーとの共同事業で進められ、今後は既存混焼発電所も新規のものと同様に改造を行う。
産学が連携した評価
新規バイオマス混焼発電所は建設し、運営するのみではなく、エネルギー分野の権威である山口大学の福代教授と連携し、エネルギー情勢や環境行政の動向を随時調査していく。また、今後導入される可能性のある環境税や炭素税等の制度を予め組み込んだ発電プランを作成し、運用していく予定だ。
今後の目標
トクヤマ社は2030年までに二酸化炭素排出量を2013年比15%削減を目標としており、再生可能エネルギーへの転換も視野に入れている。さらには再生可能エネルギー由来の水素製造プロジェクトも進行している。
終わりに
火力発電施設から排出される二酸化炭素排出量は全二酸化炭素排出量の多くの割合を占めます。今回のトクヤマ社の取り組みは環境に与えるインパクトが大きく、同様に火力発電を実施する製造メーカーへの影響力も大きいと考えられます。今回のプロジェクトが実現し、環境問題解決の糸口になることを望みます。
技術内容評価
【新規性】
★★☆☆☆
【経済への影響度】
★★★★☆
【SDGs貢献度】
★★★★☆
【実現性】
★★★★☆
【投資対象度】
★★★☆☆
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外部リンク
・トクヤマ HP
https://www.tokuyama.co.jp/index.html
・山口大学 福代研究室 HP
http://ds0.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~fukuyo/index.html
・丸紅 HP
・東京センチュリー
https://www.tokyocentury.co.jp/jp/
・混焼設備情報
https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/denryoku_gas/seido_kento/pdf/030_04_03.pdf