【環境問題】生分解性プラでレジ袋(凸版印刷、GSIクレオス)
凸版印刷株式会社とGSIクレオス株式会社が共同で生分解性プラスチックを用いたレジ袋の開発を発表した。上記レジ袋の販売を開始しており、環境対応製品として成長させていく予定だ。今回は凸版印刷社とGSIクレオス社との取り組みを詳細にご紹介します。
目次
詳細内容
凸版印刷社は環境対応製品のラインナップを拡充しており、日本製紙社の紙製バリア包装材料「シールドプラス」に新たなコンバーティング技術を適用した積層フィルムの販売を行っている。実際に、凸版印刷社は「バリア材料」「積層フィルム」に関連する特許を2019年度に120件以上(2020年10月5日時点での公開特許より算出)出願しており、環境対応製品展開の本気度がうかがえる。
GSIクレオス社は2018年からイタリアのノバモント社と代理店契約を締結し、国内での生分解性プラスチック「Materbi(マタビー)」を販売している。マタビーは植物由来プラスチックとトウモロコシ由来のでんぷんが主成分であり、生分解性、海洋分解性が確認されている。
環境対応意識の高い凸版印刷社と生分解性プラスチックを販売するGSIクレオス社がタッグを組むことで生分解性プラスチックを使用したレジ袋を開発した。2020年7月から始まった「レジ袋有料化」に商機を見出し、共同開発品の拡充を行う。2025年までに関連受注を含め20億円規模の売り上げを目指すという。
終わりに筆者から
凸版印刷社とGSIクレオス社が共同で開発した生分解性プラスチックを使用したレジ袋は「レジ袋有料化」の対象外となる「バイオマス素材の配合率が25%以上の素材」に適応されると考えられ、その需要は高まるだろう。しかしながら、コンポストの文化が根付いていない日本において、生分解性プラスチックが急激に普及するとは考え難い。日々変化する市場の要求に2社がどの様に対応していくか注目だ。
技術内容評価
【新規性】
★★☆☆☆
【経済への影響度】
★★★★☆
【SDGs貢献度】
★★★☆☆
【実現性】
★★★★☆
【投資対象度】
★★☆☆☆
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外部リンク
・凸版印刷株式会社 HP
・GSIクレオス株式会社 HP