欧州のプラスチックリサイクル率に関する最新情報(2021年2月現在)
欧州プラスチック製品工業会が最新の廃プラスチック処理割合を発表した。今回は廃プラスチック処理に関する最新情報を提供します。
目次
詳細情報
2018年度のEU加盟国+ノルウェー+スイスの廃プラスチック処理方法のうち、リサイクルが占める割合は3割弱、エネルギー化(焼却処分)は4割弱と課題が浮き彫りとなった。EUは2030年までに廃プラスチックの5割以上をリサイクルとする目標を掲げているが、達成までの道のりは険しい。リサイクルされた廃プラスチック総量は291万トンで統計を開始した2006年と比較して19%増加している。しかしながら、リサイクルの内訳に中国への資源としての輸出が含まれており、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル率は極めて低いと推測される。実際に、中国が2017年から段階的に廃プラスチックの輸入を禁止しており、EUのリサイクル率の成長が鈍化していることから、中国への廃プラスチック輸出に大きく依存していることが伺える。EU内においても規制レベルが異なっており、ドイツ、オーストリアなどは厳しい廃プラスチック規制を行っているため、リサイクル率が50%を越えている。一方、ギリシャなどの東欧ではリサイクル率が低い結果となっている。今後、EU全体としてどのような規制を設けていくか注視すべきだろう。
情報内容評価
【新規性】
★☆☆☆☆
【経済への影響度】
★★☆☆☆
【SDGs貢献度】
★★★☆☆
【実現性】
★★☆☆☆
【投資対象度】
★★★☆☆
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外部リンク
欧州プラスチック戦略(経済産業省) HP
http://www.3r-suishinkyogikai.jp/data/event/H29R22.pdf
欧州プラスチック戦略解説(粟生木千佳 氏 著書) HP
http://jsmcwm.or.jp/edit/kurashi/09/076aoki.pdf